刑事ドラマを見て

こんにちは。当事務所の代表をしています弁護士の芝です。

 「復讐法廷」というドラマを見ました。
  娘を暴行して殺害した犯人が、裁判では無罪となってしまいました。そこでその父親が、娘の敵としてその犯人を殺害した事件についての審理を題材としたドラマでした。結局、その裁判で、父親が殺害した被害者が、娘を殺害した真犯人であるということが判明し、その父親たる被告人は、情状酌量により、執行猶予が付された判決の言い渡しを受けました。
  ドラマの冒頭で、主役の弁護士が、裁判所に呼び出されます。そこで裁判官から、この事件の弁護をやってみないかというような打診を受けます。その弁護士は、被告人に接見して、被告人から弁護を依頼されたという設定なのでしょう。
  刑事事件の弁護人となるルートは、①国選弁護人、②私選弁護人のいずれかです。①の国選弁護の場合は、法テラスから指名打診を受けて、弁護人となります。また、②の私選弁護は、被告人やその親族から依頼を受けて弁護人となる場合です。
  このドラマの場合は、②の私選弁護ということなのでしょう。しかし,間違っても,裁判所(官)から、特定の事件の弁護人にならないかといった誘い(?)を受けることはありません。
  さらに、公判が始まったところ、その事件の弁護を勧めた裁判官が、9人の裁判員の真ん中に座っているではありませんか。ありえません。
  フィクションだからいいんでしょうね。

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